ヴァイオリンでヒップホップ?黒人ヴァイオリンデュオ「Black Violin」
「HIPHOPとXXの融合」は色々あるけど、ヴァイオリンとの融合は想像したことなかった。それもありがちな中途半端な融合ではなく、完成度がものすごく高い。HIPHOPが大好きな私にも、うぉぉぉぉ!これは!!という感動を与えるし、HIPHOPが嫌いなクラシックピアニストの母も、なんて品の良い音色なの!!と釘づけ(笑)
ラッパーの風貌で、クラシックの音色からHIPHOPのリズム・音を紡ぎだす「Black Violin」すごいです。まずは新曲「Stereotypes」をどうぞ。
▼Black Violin "Stereotypes"
世の中、Stereotypes(偏見)であふれてるというメッセージが込められた曲です。偏見をくつがえすのは、まさにこのデュオの存在意義でもありますね。
フロリダ出身のKevとWil Bで構成されるBlack Violinは2004年から活動しています。Kevがヴァイオリン、Wil Bがヴィオラで、2人とも弦楽器との出会いは偶然だったそう。Kevは小学校5年生のときに問題を起こして、どうにかせねばと思った母親が土曜のヴァイオリンレッスンに入れさせたのがきっかけ。当初はヴァイオリンなんてダサいと思っていて、自分がヴァイオリニストになるだなんて思ってもみなかったとか。
Wil Bはサックスをやりたいと思っていたところ、誤ってヴィオラに配置されたことが発端。2人は高校生時代に出会ってグループを結成し、いまに至ります。
外見から勝手に判断されることが多く、Kevはつい先日も、エレベーターに乗り合わせた女性に持っていた楽器について聞かれ、「ヴァイオリニストなんです」というと、「まさかクラシックじゃないでしょう。どんなスタイルのヴァイオリンを演奏するの?」と聞かれたそうです。
そこからヒントを得て、新しいアルバム名「Stereotypes(偏見)」。
Black Violin: Stereotypes - Google Play の音楽
「意外性」で観客を驚かせるのが大好きという2人。アメリカでもまだそれほど有名でないようだけど、もっともっと売れて、偏見を一人ひとりくつがえしていってほしい。来日したら絶対コンサート行きたいな―!久々に新しくて良い音楽に出会えました。
▼2012年のA Flatもめちゃめちゃかっこいい